こんばんは、ツナギスト木下です。



遺言書に関する問い合わせがありましたので、

エキスの部分を転記します。



参考になる部分があればどうぞ!


遺言書作成について



1.特に遺言書が必要な人

① 家族内が不仲

② 相続人と音信不通

③ 農業や事業を承継させたい

④ 再婚している

⑤ 相続権のない人に財産を渡したい

⑥ 子供がいない


兄弟姉妹が相続前に亡くなっている場合は、

甥・姪が相続人になります。

甥・姪が遠方に住んでいても、通常の相続では、

遺産分割や放棄についても相続人全員」一人一人に印鑑を

押してもらわないといけません。



また、近年、相続争いで家庭裁判所で争われるケースは、

相続財産が1,000万円~5,000万円が突出して多いんです。

つまり、貰えるものは誰でも欲しいということです。

遺産相続は、資産家だけの問題ではなくなってきています。

「自分には分けるほどの財産もないし、遺言書なんて必要ないよ」

という考えは間違いです。

遺言書を作成しておけば、こういった争いや面倒な手続きが

スムーズに行えます。



2.公正証書遺言



【メリット】

公証人が作成するので

「法律上の形式違反による無効のおそれが少ない」

「原本を公証役場で保管するので、

 偽造・変造・紛失の恐れが少ない」

「家庭裁判所の検認手続きが不要なので、

相続開始後の名義変更手続きがスムーズ」



【デメリット】

一定額の費用が必要




【作成方法】

本来は「遺言者が話した遺言内容を公証人が書き留める」

が正式ですが、

あらかじめ公証人と遺言内容を事前に打ち合わせておき、

作成当日に遺言者に内容を確認してもらう方法が

実務上一般的です。

そして、遺言者及び証人二人が署名・押印(遺言者は実印)し、

公証人が署名・押印して完成。



【事前に準備しておく資料】

①遺言者本人の印鑑登録証明書

②遺言者と相続人との続柄が分かる戸籍謄本

③相続人以外の人に遺贈する場合は、その人の住民票

④財産の中に不動産がある場合、

 その登記事項証明書(登記簿謄本)と固定資産評価証明書

 又は固定資産税・都市計画税納税通知書中の課税明細書

⑤公正証書遺言をする場合、証人二人が必要なので、

 証人予定者の名前・住所・生年月日及び職業をメモしたもの




【公証役場に支払う費用】

遺言に記載する財産の価額

  ↓
100万円まで 16,000円 遺言加算(11,000円)を含む

200万円まで 18,000円 遺言加算を含んだ価格

500万円まで 22,000円 遺言加算を含んだ価格

1,000万円まで 28,000円 遺言加算を含んだ価格

3,000万円まで 34,000円 遺言加算を含んだ価格

5,000万円まで 40,000円 遺言加算を含んだ価格

1億円まで 54,000円 遺言加算を含んだ価格


※上記の公証役場にかかる手数料は、

「財産をすべて1人に与える」という内容の遺言を

作成した場合のものです。

「5000万円分を妻に、4000万円分を長男に与える」

というように、2人以上の人に財産を与える内容の遺言を

作成した場合には、手数料が加算されます。

その他、用紙代、出張の場合には日当、交通費が別途必要です。



【遺言書の保管】

原本は公証役場で保管。遺言者には正本と謄本が交付されます。



3.遺言執行者

遺言執行者とは、遺言書に書かれている内容・趣旨のとおり

具体的に実現する人のことで、

相続人の代理人として相続財産を管理し、

名義変更などの各種手続きを行います。



選任方法は、

①遺言で遺言者自身が第三者を指定する

②選任を家裁に申し立てる(遺言執行者になるべき者がいないとき)


遺言執行者になれない人は、法律上未成年者と破産者だけ。

遺言者の相続人や友人がなっても差し支えありません。


(一般的には、相続人が多いとか財産に不動産などがあり

複雑とかなら、法律に精通していて相続に強い

弁護士や司法書士、行政書士に依頼することが多いです。)





4.遺言書作成前に取り組んでほしいこと

相続ですから、財産(預貯金・借金)をはじめ、

相続人に関わるモノ、人、考え方などを整理しておくことが、

遺言書を作成するためにとても大切になります。

漏れのないように整理するのに最近よく使われるものに

「エンディングノート」があります。

書店に結構たくさん並んでいると思います。

選択のポイントは、各項目にすべてコメントしていくタイプより、

各項目にチェック欄があり補足的にコメントするタイプが

使いやすく、取り組み易いと思います。



(参考)

コクヨ エンディングノート もしもの時に役立つノート




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Posted by ツナギスト 木下喜文 at 18:49Comments(0)ブログ